COCOROに入るならいつがいい?小学生・中学生・高校生、それぞれのタイミング

COCORO JOURNAL

COCOROは、来日したばかりの子どもや、まだ日本語が話せない子どもだけの場所ではありません。

実際には、外国ルーツの子どもの中にも、日常会話では日本語を話し、学校に通い、友だちと話し、先生の話も理解していて、一見問題なく過ごしているように見える子がたくさんいます。

でも、年齢や学校のステージによって、必要なサポートは大きく変わります。

COCOROに入る一番いいタイミングは、その子が今どんな力を必要としているかによって違います。

小学生

小学生は、自信を育てる大切な時期です。

来日してすぐで、日本語や学校生活、教室でのルールに慣れている途中の子もいます。 一方で、日本に長く住んでいる子や、日本で生まれ育った子でも、この時期に「自分だけ周りと少し違う」と感じ始めることがあります。

名前、見た目、家で使う言葉、家庭の文化、食べ物、行事、親と学校との関わり方など。 本人はまだ、その違和感をうまく言葉にできないこともあります。

だからこそ、小学生のうちに大切なのは、日本語をただ覚えることではなく、自分の考えを日本語で言えるようになることです。

たとえば、

「私はこう思います。なぜなら…」 「ここが分かりません」 「これをすると不安になります」 「やってみたいです」 「こうされるのは嫌です」

こうした短い言葉でも、とても大切です。 授業に参加する、助けを求める、自分の気持ちを説明する、ひとりで抱え込まない、という力につながります。

小学生は、国語、読解、作文、漢字、音読に対する気持ちが作られる時期でもあります。 一度「私は日本語が苦手」「国語はできない」と思ってしまうと、その気持ちは長く残ることがあります。

この時期のサポートは、その不安を早めに小さくするためのものです。 読む、書く、話す、説明する、自分の意見を言う。そうした力を少しずつ練習していくことで、日本語を「できないもの」ではなく、「使えるもの」にしていきます。

中学生

中学生は、とても重要な時期です。

日本では、中学校の成績が高校受験や進路の選択肢に直接つながります。 定期テスト、宿題、ノート、提出物、授業態度、内申点などが、より大きな意味を持ち始めます。

外国ルーツの子どもにとって、これは日常会話の日本語ができていても簡単なことではありません。

友だちとは普通に話せても、テストの問題文、教科の言葉、長い読解、理科や社会の用語、記述式の説明でつまずくことがあります。 また、日本の学校で成績がどのように作られるのかを、本人も保護者も十分に理解していないことがあります。

難しいのは、日本語が話せることで、周りから「大丈夫」と思われやすいことです。

本人も「困っています」と言うタイミングを逃してしまうことがあります。 何が難しいのかを説明できないまま、成績が下がったり、高校受験の選択肢が狭くなったりしてから気づくこともあります。

中学生は、保護者にとっても、成績についてより細かいサポートが必要になる時期です。

学校の先生は生徒を見てくれていますが、各家庭に対して、各教科ごとに「この3を4にするには何をすればいいか」まで、じっくり寄り添って説明することはなかなか難しいです。 塾では学習面のサポートを受けられることもありますが、費用がかかりますし、保護者が不安を深く相談できる面談の機会は限られていることもあります。

だからこそ、この時期は保護者の不安を早めに減らすことも大切です。

たとえば、

なぜこの成績になったのか。 まず何から取り組めばいいのか。 本当にその教科が苦手なのか、それとも勉強方法の問題なのか。 高校受験に影響する前に、どうやって成績を上げていくのか。 英語、英検、その他の強みを受験でどう活かせるのか。

COCOROでは、状況が深刻になる前に、こうしたことを相談できる場所でありたいと思っています。 日本語だけでなく、成績、勉強習慣、通知表、受験の選択肢、保護者の不安についても、一緒に考えていきます。

中学生は、英語力を強みにできる時期でもあります。 高校受験では、英検が私立高校の推薦、併願優遇、加点、出願条件などに関係することがあります。 早めに知っておくことで、進路の選択肢が広がる場合があります。

この時期のサポートは、ただ勉強量を増やすことではありません。 制度を理解すること、成績を守ること、英語などの強みを活かすこと、保護者の不安を減らすこと、そして子ども自身が「どこで助けが必要なのか」を言えるようにすることです。

高校生

高校生になると、「もう日本語が話せるから大丈夫」と思われやすくなります。

でも、日本語が話せることと、進路のために日本語を使えることは同じではありません。

高校生になると、大学、専門学校、就職、学校推薦、総合型選抜、AO入試、志望理由書、面接、小論文などを考えるようになります。 そこでは、自分がどんな経験をしてきたのか、何を学びたいのか、将来何をしたいのか、自分の背景にどんな意味があるのかを、日本語で説明する力が必要になります。

これは、日常会話とは違う日本語です。

高校生は、普段の日本語は自然に話せても、志望理由書を強く書くこと、自分の目標を面接で説明すること、自分の経験を将来につなげて語ることに苦手さを感じることがあります。

外国ルーツであることは、強みにもなります。 でも、それを強みにするためには、自分の背景や経験を自分の言葉で説明できる必要があります。

「日本語は話せるから大丈夫」と思って準備しないままだと、同じように進路に向けて準備している日本人の生徒と比べられた時に、不利になる可能性があります。

高校生のサポートは、基礎的な日本語というより、言葉、経験、アイデンティティ、将来の目標を、次の進路につなげるためのものです。

では、いつが一番いいのか

すべての子どもに共通する、ひとつの正解はありません。

小学生なら、自信、自分の意見を言う力、国語や日本語への苦手意識を小さくすること。

中学生なら、成績、内申点、高校受験、英検、そして手遅れになる前に助けを求める力。

高校生なら、進路、志望理由書、面接、総合型選抜、AO入試、自分の背景を強みとして説明する力。

COCOROに入る一番いいタイミングは、子どもが完全に困ってからだけではありません。

「今のこの子には、どんなサポートが必要なんだろう」と家族が考え始めた時です。

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